2010年05月22日

佐渡ロングライド走行記(その4・完)

佐渡ロングライド走行記(その3)からつづく>

【小木AS〜素浜AS】

 さて小木ASから素浜ASまでは18kmである。18kmとは随分短い区間だなと思うが、実はこの区間の終了間際に最大勾配15%の壁坂が控えているので油断ならない。

 最大傾斜15%くらいの傾斜というと思い出すのは、かつて通勤経路にあった虎ノ門近くの江戸見坂である。ここは勾配が20%はある激坂である。しかし短い坂なので、サクサクと上がってしまえばそれで終了である。
 しかし、ロングライドに出てくるような坂だろうから、それほど短い坂ではないであろうことは容易に想像がつく。15%もある坂がダラダラとつづいていたら本当に登りきれるだろうか。私はこれから登る激坂については、ツール・ド・美ヶ原の激坂のようなものをイメージしており、これはZ坂どころではない難所だと思っていた。

 とりあえず、海岸線を気分よく走行した後、165km地点および170km地点過ぎくらいにちょいと山があるが、嵐の前の静けさという感じ、この山を超えて海岸沿いの細めの道をちょろちょろと走る。

 177kmも走ったあたりだろうか、突如ドバーンという感じで壁のような坂が目の前をさえぎる。よっしゃ来たか壁坂一気に制覇してやると思ってエンヤコラホイサッサと登る。確かに結構きつい坂であるが、それほど長くはないやがんばって乗り切れると思い、何とか乗り切った。

 しかしそこで私は見込みを誤った。壁坂を乗り越えたと思って下ったところ、再びドバーンという感じで壁坂にぶち当たる。坂また坂、というよりも、壁また壁、という感じである。事前にもうちょっと地図をちゃんと見ておけばと思ったのも後のカーニバル、しかも先に登った壁坂よりも、こちらの方の壁っぷりの方が激烈である。あとで地図を振り返ってみると、こちらが佐渡ロングライド最凶15%の壁坂である。しかたがないのでここを登ったら俺は漢になれると勝手な目標を立てて壁に挑む。

 この壁坂、東京の江戸見坂のようにものの100メートル程度ならいいのだが、結構延々と続いている。そのため、参加者もさすがにスイスイと登るという感じではない。中には、クランクを回しきれなくなって自転車が動かなくなり、そのままガシャーンと盛大に立ちゴケしてしまう人もいた。

 それでも「ここを乗り切ったら俺は漢だ」と勝手に考えてこの坂を乗り切る。距離的にはさほど長くない感じ。壁坂区間はせいぜい1km以内と見積もっておけばいいと思うがどうだろう。そして、壁坂を乗り切ったところを左折するのだが、ここで左折の旗を振っていたオヤジがヘラヘラと笑いながら「はいまだ登りもつづきますよ〜、下りも続きますよ〜、ヘヘッ」と言っていて、何か妙にむかついた。

 しかも、左折したところ、オヤジの言うように「まだ登りはつづく」のではなく、ちょっと登っただけで登りは終わり、後は下るだけだった。このオヤジ、まだまだ登りが続くかのように脅かしていたのか。それだったら、「登りはあと少し、それから下りですよ〜」というべきところだろう。情報は正確に伝えてほしいものだ。

 それはそれとして、先ほど登ってきたのと同じような壁坂を下って再び平坦な海岸沿いの道に戻る。最後壁坂走行で暑くなった体を潮風にあてて休ませつつ走行し、素浜ASに到着する。この区間は18kmと短かったが、壁坂があったのでなかなか走り甲斐があって面白かった。

【素浜AS〜ゴール】

 素浜ASから、来た道を少し戻るような形で走ってすぐ左折する。そこをちょっと走ると、早速ダラダラとした坂が始まる。最後の区間にはダラダラ坂が二つあって、まずはダラダラ坂1号に挑む。

 このダラダラ坂1号、最大勾配は7%で、壁坂ほど勾配は激烈ではないが、結構登り甲斐のある坂が数キロつづくダラダラ坂である。最後に来てこうしたダラダラ坂は脚にこたえる。人によっては前区間の壁坂以上にこたえる人もいるかもしれない。

 私がここを通る時間帯、もう午後2時近くなっているのだろう、結構暑い。そのため汗がダラダラと額から垂れてきて目に入り、結構痛い。そのため、ダラダラ坂がひと段落したところでいったん停車し、顔の汗を拭う。
 もう顔は汗まみれ塩まみれ。ヨーロッパで取れる塩は岩塩だが佐渡ロングライドで取れる塩は顔塩である、などとベタなオヤジ・ギャグが脳裏をよぎるほど暑い。ちなみにいくら佐渡で取れる塩といってもそれが取れる過程はマゾであるというのが、何とも不思議である。サド→マゾ→顔塩、というのが何とも弁証法的。

 ダラダラ坂1号をエンヤコラホイサッサと登り終える。例によってやまめポジションを使う。この、骨盤をかぶせて背中をまっすぐにするやまめポジションは、骨盤をたてておなかを引っ込ませる通常の自転車ポジションに比べると、坂を楽に登ることができるという印象である。今度の600kmブルベでも使ってみたい。

 ダラダラ坂1号を下ると再び海岸線をはるか遠くに望んで潮風に吹かれながら海岸沿いの道を快適に走行する。190km地点を通過し、佐渡ロングライドももう残りあとわずかだなぁと思った瞬間、視線の先にダラダラと続きそうな坂が見える。あああれがダラダラ坂2号か、これで登りも最後だなぁと思ってダラダラ坂2号に入る。

 ダラダラ坂2号も、1号同様最大勾配7%でダラダラとつづく。しかし、こちらの方が1号に比べると距離が短く、さほどの困難も感じず「おやこれで終わり?」という感じで登ってしまった。もうここまでくれば怖いものなし。ダラダラ坂2号をドヒャーズビャーと時速50km台ではあるが快適に下り、再び再び海岸線をはるか遠くに望んで潮風に吹かれながら海岸沿いの道を快適に走行する。

 200km地点を過ぎて少し走行するとT字路の信号があって待たされる。すると大勢のサイクリストの人たちがT字路の信号を渡ってくる。ここがAコース(210kmコース)と、Bコース(130kmコース)の合流点である。ここからは街並みとなり、サイクリストの数も増える。
 しかし、不思議なことに、ヘロヘロと力なく自転車をこいでいるのはBコースの人たちばかりであり、そうしたBコースの人たちをバビューンバビューンという感じで追い越して行くのはBコースよりも80km余計に走行しているAコースの人たちばかりである。やはりBコースに出る人とAコースに出る人とでは、サイクリストとしての基礎体力に差があることは否めない。

 そういうわけで、佐和田地区の街並みを走行していくと、左折の合図に直面し、左折するともうスタート地点近辺の見慣れた風景になっていた。サイコンの走行距離を見ると大体207〜208kmというところ。やがて最後の直線に入ってDJの人が私の名前を呼び、「おかえりなさ〜い」と叫んでくれる。これに気を良くして最後の直線で鬼こぎをし、一人ぶっちぎってゴールする。おそらくゴール時刻は午後3時ちょっと前くらいだろう。

【ゴール後】

 ゴール河原田小学校校庭に入り、完走証を貰う。そのあと吉田自転車ツアーで佐渡ロングライドのDコース(40km+観光グルメコース)に参加されている人に会う。他の吉田自転車ツアーの人はまだ到着していないらしい。

 その後コーラを飲みたいと思ったが、自動販売機でコーラが売り切れだったので、ファンタグレープを買う。そして、海岸から突き出している桟橋の先に座り込んで潮風に吹かれながらのんびりとファンタグレープを飲む。はるかかなたに目をやると、遠くに山の緑と海岸線がぼんやり寝ている。実に贅沢な瞬間である。

 しばらく桟橋でボーっとしてから、地元の商工会議所女性会がふるまっている無料のつみれ汁をいただく。おかわり自由のようである。一人一杯などというケチなことは言わないのがうれしい。
 女性会の人が「かわいこちゃんがつみれ汁をついでくれますよ〜」と呼び込みをしていたが、実はその人がそこでの一番のかわいこちゃん(たぶん20年くらい前にかわいこちゃんだった人)で、実際につみれ汁をついでいたのは、おそらく30〜40年くらい前くらいにかわいこちゃんだった人たちであった。
 それはそれとしてつみれ汁はおいしかったので、3杯も食べてしまった。にもかかわらずまだおなかがすいていたので、屋台で売っていた400円の焼きそばも食べてしまった。

 その後会場をぶらぶらしたりゴール地点で休んでいたりして2時間ほどすごし、午後5時頃他の吉田自転車ツアーの人たちがゴールした。少し休んでみんなで河原田小学校を引き上げ、駐車場に行って自転車を積み会場を後にする。

【帰宅まで】

 宿の部屋のカギを返すのを忘れたので、まず宿に寄り、その後小木の温泉に立ち寄る。午後8時半のカーフェリーの出港時刻が結構迫っていたので15分ほどで入浴を済ませて小木港に行き、カーフェリーに乗る。

 行きは1等船室の椅子席でなかなかゴージャズだったのだが、帰りは2等船室である。やはり佐渡ロングライド終了直後だと佐渡ロングライドから帰る人が殺到するためか、なかなか1等船室をとるのは難しいのだろう。2等船室も結構混みあってはいたが、何とか横になるスペースを確保できた。

 午後8時半の出港後船のスナックに行って食事をする。私は岩のりラーメンを食べる。このメニューは佐渡汽船らしいメニューであるため、佐渡汽船に乗って食事をするときはこれと決めている。食事をしてアイスを食べてからサッサと横になって寝てしまう。

 ハッと気がつくと、直江津港到着のアナウンス。さしてゆれることもなく、寝ている間にあっという間に到着してしまうのが佐渡汽船のいいところ。でもそれは冬でないからであって、冬の日本海を佐渡汽船が渡るときは結構大変なのだろう。

 午後11時に直江津港に到着後、吉田自転車店長さんがお出向かえ。以後店長さんの運転で一路東京へと向かう。途中数回の休憩をはさみ、午前4時頃に慣れ親しんだ木場に到着する。いや〜実に楽しかった。吉田自転車サマにはまことに感謝感謝である。また来年も好天のもとで佐渡島を一周したいものである。

(完)

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posted by goiss at 13:45| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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