2010年01月28日

証券外務員一種合格体験記

 さて1月19日証券外務員一種の試験を受け、22日に合格通知を受けた。私は現在証券会社にて執務しているが、そこでは証券外務員の資格を得ることが要求されている。

 証券外務員とは、端的に言うと顧客に対して証券のセールス活動ができる資格である。証券外務員一種(全ての商品を取り扱える)と、証券外務員二種(先物やオプションを除く商品を取り扱える)の2種類がある。証券外務員二種は証券会社に勤めていなくても取得できるが、証券外務員一種は証券会社に勤めていないと取得できない。

 証券外務員一種の試験では、以下の科目が問われる
1 法令・諸規則:金商法及び関係法令、投信法及び家計法令、証券業協会定款・規則、取引所定款・規則
2.商品業務:株式業務、債券業務、投信に関する業務、先物取引、オプション取引、特定店頭デリバティブ取引等
3.関連科目:株式会社法概論、経済・金融・財政の常識、財務諸表と企業分析、証券税制、セールス業務
なお、証券外務員二種の場合は、上記の範囲のうち、株式業務のうちの信用取引、先物取引、オプション取引および特定店頭デリバティブ取引が除かれる。

 試験時間120分で76問(○×方式55問、五肢選択問題21問)解答する。○×問題は1問2点、五肢選択問題のうち、択一問題は1問10点、択二問題(五肢中二肢を選択)は、1問10点だが肢ひとつ正解につき5点。320点満点のうち7割(224点)で合格である。

 さてこの試験の難易度はどうか。結論からいうとさほど難しくない。しかしやり方が大事である。内容は決して難しくないのだが、しかし意外と範囲が多岐にわたるので、要領よくやらないと準備に時間ばかりかかる。

 私がとった勉強法は、徹底的にひとつのテキストをやり、しかも問題演習中心にやることである。使用したテキストは嶋田=西村「証券外務員合格一種のためのバイブル[第6版]」(税務経理協会、2010年、以下「バイブル」)。
証券外務員一種合格のためのバイブル
証券外務員一種合格のためのバイブル
嶋田 浩至 西村 芳平

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 このテキストは証券外務員合格に必要かつ十分な情報が網羅されている。このテキストの★★★★★〜★★★位のところを消化していれば、合格点は十分取れると思う。
 他にももっと分厚くて詳しいテキストがあったり、予備校の通信講座があったりする。時間があって勉強が好きな人とか、何が何でも証券外務員の試験で満点を取りたいという人ならそういうのを利用するのも手である。しかし限りなく勉強をするのがイヤな人や、時間のない人、別に満点には関心がなくて合格点さえ取れればいいという人は是非バイブルを使用すべきだと思う。

 ちなみに、万全を期すための問題集としては、川村雄介編「証券外務員一種試験対策問題集(2009年)」、「証券外務員二種試験対策問題集(2009年版)」(いずれもきんざい教育事業部、2009年)がよく用いられているようだ。
 この、一種対策問題集は、一種でしか出ない部分(信用取引、先物取引、オプション取引、特定店頭デリバティブ取引)しか載っていないため、一種を受けるには両方やっておくことになる。ちなみに、二種を受けたとき、受験者の多くがこの問題集とにらめっこしていた。

 しかしながら、結局のところ、私はこの問題集をほとんど使用しなかった。せいぜい計算問題などある程度の慣れが必要な問題についてチラ見する程度であった。出題内容の理解も、直前のチェックも、すべて「バイブル」一冊で事足りたからである。
 バイブルだけで不安な場合に上記問題集をお守り代わりに持っておき、必要に応じて目を通すという程度で十分だと思う。

 勉強の期間。いくら難しくないとは言っても、さすがに一夜漬けは無理である。週末1日〜2日をまるまる勉強に当て、あと通常の営業日仕事が終わった後一日2〜3時間程度を2、3日という感じで十二分だと思う。ただし、二種の試験から日が浅くて、二種の勉強の記憶がまだ残っているなら、勉強日数は1日少なくなるであろう。

 勉強のやり方であるが、バイブルの内容の理解に週末1日〜2日を当てる。バイブルの構成は、大概ひとつの項目につき、当該項目の内容の説明の部分と、練習問題の部分からなっている。いきなり内容の説明が書いてあるページを読んでも面白くないし頭に入りにくい。
 いきなり練習問題に目を通し、その解答に必要な箇所を内容の説明の中から見つけて蛍光ペンでキーワード、キーセンテンスをチェックしながら読み進めていくと、比較的早く内容を把握することができるし、かつテスト対策になると思う。こうした作業に週末を充てて、バイブルの中身を理解する。

 これをやった上で、通常の営業日においては、練習問題に目を通し、できる問題は知識の確認、できなかった問題は内容の説明をみて理解と暗記のフォローアップ、という形で読み進めていく。おそらくこうしたやり方で営業日であっても3日ほどで2〜3回はまわせると思う。

 これで十分合格できると思うが、時間がある人はきんざいの上記問題集を適宜こなす。そうすると、おのずから項目によって「もう何も見なくても全然大丈夫なところ」「まぁ一応わかっているが、時間があればみておくと安心なところ」「直前に一度みておかないとこわいところ」という箇所が浮かび上がってくると思う。

 試験の前日にはバイブルの問題部分に目を通して知識の確認をしておく。問題文の肢の丸暗記をするくらいの感じでも結構役に立つ。また、計算問題については一見面倒そうだが、決して難しくなく、考え方さえつかめば必ず得点できるので、少なくとも主要な公式や、計算手順については必ず直前チェックすべきであろう。

 試験前1時間くらいで、最後「直前にみておかないとこわいところ」を見直す。それで時間があまったら、バイブルの問題文に目を通して知識の確認をしておく。バイブルを2〜3回くらいまわしておくと、このくらいのことは1時間〜2時間もあればできるようになる。もし、きんざいの上記問題集を使用しているのなら、上記問題集に目を通して知識の確認をしておく。

 合否を握るカギは、計算問題である。考え方さえわかれば、決して難しくはなく、得点源である。計算問題で把握しておくところは、以下の通り。これらのいずれかはほぼ毎回出ると思ってよく、かつ配点が高い(大抵が五肢択一=10点問題)ので絶対に落としてはいけない個所である。

信用取引の委託保証金計算(特に追加保証金の計算)
PERとPBRの計算
ROEとROAの計算
債券の利回り計算等
債券の受渡代金の計算
CBの乖離率の計算
企業分析の方法→各種分析に関する諸計算
配当性向の計算
株式等の譲渡所得課税の計算
ヘッジ取引の計算
スプレッド取引の計算
株価指数先物の投資計算
オプションの投資計算
デリバティブ取引〜金利計算

上記の中の、おそらく8割〜9割方は出ると思ってよい。

 これだけやっておけば、当日の試験に関しては、100%心配はいらない。120分で76問だが、ものの60分もあれば全部できる。だから、計算問題もじっくり焦らずやる時間がある。私は一応60分かけて問題を解き、慎重なのでのこりの50分かけて全部見直しをした。そうやって試験を終えたところ、もうあたりには誰もいなかった。

 私の聞くところによると、ほぼ8割方合格するかのように聞いているが、実際の合格率は5割〜6割くらいとも聞いている。いずれが正しいのか知らないので、合格の報を聞くまではソワソワクネクネしていた。何せ、大方合格する試験なので、合格しても特に誰もほめてくれないが、落ちると死ぬほどみっともないという印象を持っていたので。それだけに、合格した時は、心底ほっとした覚えがある。

 まぁ証券外務員1種は8割方合格するらしいという試験なので、めったに合格体験記なんか書く人もいないだろう。そういうわけで、かえって証券外務員合格体験記には希少価値があるかと思い日記代わりに一応書いてみた。

ちなみに、証券外務員一種試験の次は内部管理責任者試験である。その結果はこちら

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posted by goiss at 23:47| 東京 ☀| Comment(15) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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