【平久保崎灯台〜船越漁港】
さて平久保崎灯台を後にしてスタート地点へと折り返しの道を歩む。ギバリヨー!コースの往路は上り坂が多かった印象なので、復路はおそらく下り坂のほうが多いだろうと勝手に思い込む。
まずは平久保崎灯台からウニャウニャと曲がりくねってアップダウンのある細い道をチョロチョロと走行する。私は比較的先頭の方の集団にいたので、次々と平久保崎灯台に向かう人とすれ違う。
件の細い道を抜けて突き当たりT字路を右折し、広い道に出る。ここから先下り基調で爆走快走する。ギバリヨー!コースの道中で、大勢の人たちとすれ違う。
吉田自転車のグループでは、まず家内とすれ違った。家内意外と自転車走行が速くなったなと見直す。その後も吉田自転車のグループの人と時折すれ違う。
私が読んだとおり、やはりのぼりよりくだりの方が多い感じで、比較的長い距離の間緩やかな下り坂を時速40kmを軽く超えるスピードで快走爆走する。とても気持ちがいい。
くだりが終わると比較的ダラダラとしたのぼりに入るので、ここは最初くだりの勢いを駆って上るが勢いが尽きるとフロントギアをインナーに入れてじわじわと上る。その間、大勢の自転車走行する人たちとすれ違う。
そんな感じの走行を続けていると、例によって日刊スポーツの黄色ゼッケンをつけた人が入っている2〜3人の健脚集団が私を追い抜いていく。日刊スポーツの黄色いゼッケンをつけた人みんながみんな速いというわけではなく、ゼッケン18番の人が力強く健脚集団を引いている感じである。
そういうわけで、アップダウンを繰り返す道を走行していると、不意に船越漁港のエイドステーションの入り口に出くわす。「あれっもうついちゃったか」という感じである。一応寄っていって一休みでもしていくかと思いそこに立ち寄ることにしたが、他の参加者の様子をみてみると、別に復路ではエイドステーションに立ち寄る義務はなさそうである。
船越漁港ではおにぎりを食べようと思ったが、案の定おにぎりは売り切れていた。大勢の人たちがここに立ち寄っておにぎりを食べていったのでやむを得ないか。仕方がないのでバナナを食べてハンガーノックに陥らないようにする。
船越漁港では吉田自転車の社長さんと、社長さんがフォローしている女性の方と出会う。社長さん朝は体調が悪そうだったが、自転車に乗っているうちに体調がよくなってきたとのことである。ただし社長は「100kmはしれば十分」とのことだったので、今回は100kmコースに留めておくようだ。
【船越漁港〜米原ビーチ】
船越漁港でバナナを食べて5分ほど休んだ後、再び米原ビーチのエイドステーションに向けて走行を再開する。先ほど来た道を戻る形になるので、大体の道の感じはわかる。さほどきつくないアップダウンが続くが、基本的には平坦地の走行、という大雑把な感触が頭に入っているため、安心して走りに集中できる。山と海に囲まれて信号のない美しい道のりを楽しく走行する。
この区間になると、もうさほどすれ違う人は多くない。むしろ、100kmコース折り返し地点を折り返した人たちを追い抜く形となる。そんな感じで、またしても「あれっもうエイドステーションか??」という感じで次の米原ビーチに到着する。時間的に余裕があるので、ここでは缶コーヒーを飲んで一息つく。しかし、復路ともなると、あらかたエイドステーションの補給食は食べつくされた感がある。そのため、特にここでは補給はせずに少し休んだだけで走行を再開する。
【米原ビーチ〜ゴール】
米原ビーチを出た後は、ほとんど参加者に出会わなくなった。時折ゆるゆると走行を楽しむ人を追い越す程度である。しばらく走行していると、若干遠くのほうに、目標とするのにちょうどいい感じの人が見えたので、その人を目標として走行する。その人との距離がなかなか縮まないので、おそらく私と同じくらいのペースで走行しているのだろう。これはいいペースメーカーの人がいたわいと思って、若干遠くのほうにいる人ではあったが勝手に目標にさせてもらう。
しばらく走っていると、右手のほうになにやら紺色のテントがあって、そこに石垣島アースライドの参加者が数人休んでいる。そこで私もちょっと一休みをしようと思う。そこではシークワーサージュースが振舞われていて、まずはそれを一杯飲む。
テーブルの上に、さまざまな果物やお菓子が並んでいて、とても魅力的である。私はそこからスターフルーツをとって食べる。とてもおいしかったので、思わず「うまいっ!!」と叫んでしまった。最初一切れだけの予定だったが、おいしいので許可を得て5切れ食べてしまった。
また、すっぱいものが好みといったところ、アセロラの実もすすめていただいた。こちらも実においしかった。
これだけもてなしてもらって元気が出たので、「元気になりました。ありがとうございました」とお礼を言って走行を再開する。あとで聞いたところ、そこは地元出身・ツール・ド・フランスを日本人として初めて完走した人の一人、新城幸也選手のお母さんの実家だそうである。いやぁ実にお世話になりました。
新城選手のお母さんの実家前の私設エイドステーションで一休みして元気が出たので再びガシガシと走行する。途中、100km地点折り返しと思しき他のアンカーツアーの人たちが前方に走行していたので、「お疲れッス!!」と声をかけてパスしていく。何というか、同じツアーの人が走っているのを目の当たりにすると、これまた元気付けられて巡航速度が時速2km〜3km増す感じになる。
さてそろそろ残り15kmだからエイドステーションもあるかなと思って、往路エイドステーションがあったあたりのところを見回すと、ものの見事にエイドステーションが撤収されている。残り15km地点でバナナでも食べて補給しようかと思っていたので、ちょっと精神的にダメージを食らった。こりゃエイドステーションはこの先なくて、この先休むとしたらもうゴールだなと思った。
しかし残りの距離は15kmとわずかであり、その程度ならたいしたことはないわと思って走行する。残り5kmくらいのところから、若干向かい風が強くなってきてちょっとタフな走行になる。しかも結構おなかがすいてきてあまり力がでない。初期ハンガーノックという感じである。しかしその状況が残り5km程度のところでよかった。これが残り50kmという状況であったらかなりやばかっただろう。とりあえずマイペースを維持して無理をしないことだけを心がけて走行した。
その甲斐あって残り3km、2kmとなっても何事もなく淡々と走行し、走行しているうちにスタート地点近くの見慣れたホテルが視界に入り、ようやくゴールが近いことがわかった。
そしてそのホテルが徐々に大きく見えるようになり、やがてそのホテルをパスすると係員の人が右方に誘導するのが目に入った。ゴールである。ああついに125kmの楽しい自転車の旅が終わってしまった。
【ゴール後】
係員の誘導に従い、公園の芝生を少し走ってゴールのゲートをくぐる。DJの人が「ゴーーーーール」と叫ぶのが聞こえる。時間をみると午前11時50分くらいである。そこには人影はまばらで、比較的早いゴールだったことがわかる。
ゴールがちょっと早すぎたかとは思ったが、山と海がめまぐるしく入れ替わる信号のない道をひたすら気持ちいい気持ちいいと思って走っていれば、このくらいの時間に到着するペースになるだろう。
海はあくまで青く、広い芝生は緑色。空は果てしなく広い。温暖な気候と清浄な空気の中で、海の青、空の水色、そして山の緑をバックに、信号のない道で自転車をひたすらこぎ、本当に幸せな時間であった。
ゴールしてから自転車を置いてアンケートを書き、完走証をもらう。ゴール地点で水とバナナを貰ってこれを摂っていたが、とにかくめちゃくちゃに腹が減っていたので、どこかに食べるものはないかとあたりを見回したところ、「八重山そば」ののぼりがあったので、そこに吸い寄せられるように行く。一杯300円で八重山そばを食べる。
八重山そばはとんこつと鶏がらベースのスープで比較的あっさり目の味付け。麺は沖縄そばのような感じで、肉とネギが入っている。ひろい公園の芝生の上を吹きわたる気持ちの良い風に吹かれて、青い空と海を目の当たりにしながらのんびりとおいしい八重山そばを食べる。とても満足な食事である。一杯だけでは足りないので二杯食べてしまった。
芝生に座りこんでのんびりしていると、三々五々という感じで参加者の人々がゴールする。参加者がそれほど多くないので、何となくのんびりしている感じで良い。1時間ほどのんびりしていると、家内がゴールする。ずいぶん家内も速く自転車走行できるようになったものだ。その後店長さんたちや同行のヒゲさん、ウリさんもゴールする。どうもヒゲさんウリさんはあちらこちらで写真を撮ってのんびりと走行していたらしい。そりゃ石垣島の景色は、是非とも写真を撮ってくださいと言わんばかりの美しい景色なので、そりゃ写真の好きな人だったら撮るでしょう。
吉田自転車一行がみなゴールし、一休みしたり八重山そばを食べたりした後、自転車を箱詰めにし、東京に送る手配をしてホテルに引き揚げる。
ちなみに走行データはこんな感じ
【11月15日】(マドン)
走行時間:4:37’26 走行距離:124.05km 平均速度:26.8km/h 平均ケイデンス:74 最高速度:58.9km/h 最高ケイデンス:161 積算走行距離:9874.0km
(つづく)
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